病院勤務のリアル
7年以上病棟で働いた私が、いまだから書ける“本当のこと”**看護師として働き始めた頃、私は看護専門学校を卒業してすぐ、 病棟に配属され、そこから7年以上、いわゆる「ザ・病院勤務」の世界で過ごしました。その後、 美容医療クリニック3年以上 → 美容外科1年 → 派遣バイト → ツアーナース（数回） と働き方を変えていく中で、いま振り返ると、
「病棟は大変。だけど“看護の基礎”すべてが詰まった唯一の場所」
と心から思います。この記事では、 “病棟勤務を辞めたい・迷っている・他の働き方に興味がある” という看護師さんに向けて、 病棟で働くリアルを、私自身の経験をもとに丁寧にお伝えします。
病棟の仕事は「慣れるほど、奥が深い」
学生の頃に想像していた病棟業務は、 “バタバタ大変”というイメージだけでした。でも実際働くと、それはほんの一部で、 病棟看護はもっと複雑で、もっとチームで支え合う現場でした。特に印象的だったのは、
- 夜勤帯、少人数で急変に対応したときの緊張感
- 先輩の背中から学ぶ“プロの判断力”
- ミスが許されないプレッシャー
- 日々変わる状況をさばく力
- 患者さんの回復が自分の励みになる瞬間
病棟は確かに忙しい。 メンタルがすり減ることもある。 でもその分だけ、看護師としての力は確実に伸びていく。病棟7年の中で私は「看護の土台」を全部ここで身につけました。
病棟勤務のメリットは“スキルの財産化”
病棟で働いていてよかったと思う瞬間は、 美容や派遣、単発バイトに転職したときに訪れました。「あ、この判断力は病棟で身につけたものだ」 「この忙しさ、病棟よりは楽かもしれない」 「急変時の冷静さは病棟が育ててくれた」病棟で鍛えられるのは、
- 多重業務の処理スキル
- 状態変化の“目”
- チームで動く協働力
- 急変対応の判断
- 優先順位の瞬時判断
- コミュニケーション能力
- 患者さんや家族の感情ケア
これは本当に財産です。転職してから気づく人が多いのですが、 病棟経験はどの職場でも“最強の武器”になります。
デメリットもリアルに話します。
病棟の良いところばかり書くのは嘘になります。私が7年以上の病棟生活で一番しんどかったのは、 時間よりも人間関係でした。
- ベテラン看護師の圧
- チームによって空気が全然違う
- 委員会・研究・勉強会の負荷
- 夜勤で生活が狂う
- 忙しさとストレスで心身が疲れる
特に、 「自分が悪いわけじゃないのに、職場の雰囲気でメンタルを削られる」 これは多くの看護師が経験しているはず。どんなに看護が好きでも、 職場の空気と合わなければ続かない。だからこそ私は、他の働き方を試してみたのです。
病棟勤務が向いているのは、こんな人
病棟は万能な働き方ではありません。 でも、あるタイプの人には最高の環境になります。
- 安定した働き方をしたい
- しっかり経験とスキルを積みたい
- チームプレーが好き
- 看護の基礎を固めたい
- 将来、美容や派遣に進みたい
- 長期的に看護師を続けたい
逆に、 「自由に働きたい」「責任を減らしたい」「生活リズムを優先したい」人は、 美容・外来・派遣・ツアーナースの方が向いています。
病棟は“ゴール”じゃなくて“スタート”
私は病棟を辞めて美容医療へ行き、 派遣や単発バイトを経験し、 ツアーナースにも数回参加しました。その中で強く思うのは、
病棟は看護師のキャリアマップの“入口”にすぎない
ということ。病棟経験があることで、 その後の働き方の選択肢が一気に広がりました。
- 美容医療 → コミュ力 × 状態観察力で高評価
- 派遣・単発 → 病棟出身は採用されやすい
- ツアーナース → 判断力と落ち着きが役立つ
病棟での時間は、 苦しい時期もあったけれど、 私の看護人生にとって大切な“土台”になりました。
迷っている人へ。
病棟を選んでもいいし、選ばなくてもいい。私は「強制ニート」というどん底も経験しました。 だからこそ伝えたいのは、
看護師の人生は、病棟だけで終わらない。
迷ってもいい。 悩んでもいい。 立ち止まってもいい。ただ、 比べれば、前に進める。それが私が「迷いナース」というサイトをつくった理由です。あなたが、あなたらしく働ける場所を見つけられますように。
